
センシティブ♥ボーイ
第2章 秘密がばれた
息を切らしながら、達した勢いでつむった目を開くと、僕のが少しだけ顔にかかってしまった鈴木くんが目の前にいた。
「うわわわ、鈴木くん…っごめんっ本当にごめんなさいっ」
「…別に。これくらいどーってことない。」
だけど鈴木くんは思いのほかあっさりしていて。
怒る素振りも見せずに、僕の髪の毛をふわりと撫でて、息を切らす僕をじいっと見つめてきた。
「……?」
視界がぼんやりしていることに気がついて、そうだメガネ、と思い出す。
「あの…メガネ……っ」
「……」
「すずき、くん…っ?」
「……ああ、…ほらよ」
メガネをかけてくれてようやくはっきりと見えるようになる。
心なしか、鈴木くんの顔が優しそうに見えたのは気のせいだろうか。
「放課後。帰んないでまってろよ」
「え…?」
「続き、すっから。」
つ、続きって?
続きってなに?!
嫌な予感しかしない。
「ぼ、僕はいいよ…っ」
「お前に拒否権なんかねーの。
…まってろよ。」
保健室の扉が閉じると同時に、鈴木くんのばらされたくなかったらな、という声が聞こえて、憂鬱に溜息をついた。
