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センシティブ♥ボーイ

第36章 偏差値より人間力

【聖司side】







「俺さ、思うわけ。」

「ほう」

「人間って、偏差値よりももっと大事なものがあるって。」

「ほう?」



坂本は項垂れる俺を、鼻で笑って返事を寄越した。



「例えば?」

「例えば…人間力、とか…?」

「ぶっ」


吹き出したコーヒーが机に散らばる。
失礼、と小さな声をもらすと、坂本は肩を震わせながらティッシュで辺りを拭った。


「ちょっと、陽ちゃんやめてよ。勿体無い。台拭きでふいてよー」

「わるいわるい、姉貴の息子が面白いこと言うもんだから。」

「いじめないであげてよね?私、聖司がこんなに成績とれるなんて思ってなかったもの!すごいよ聖司!」




はしゃぐ親の横で、ばかにしたように嘲笑うその弟。
そしてその前に広がる一枚の紙。
そこに印字してある自らの脳ミソレベルを表された数値をみて、またため息をついた。









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