無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

当日、俺は無理矢理勝ち取った有休で彼女を駅まで迎えに行く。

電車を降りる人混みの中に彼女を見つけた。
嬉しい…胸の奥がじぃんとするような感動すら覚えた。

彼女は俺を見つけると、やはり手にしたバッグで顔を半分隠しながら手を振る。
本人は照れ隠しと言うが、恥ずかしくはないのだろうか？

「久しぶりだね会いたかったよ」
「俺もだよ」

彼女の荷物を持ち、手を繋いでパーキングまで歩く。
俺のために食事を作りたいと言ってくれた彼女と、近くのスーパーに寄り買い物を済ませる。

新しいだけが自慢の、さほど広くもない普通のアパートが俺の城だ。
そこに彼女と共に帰った。