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友達以上恋人未満

第3章 海






私のこと、好きならしていい。





やっと返せた言葉がそれだった。





私は、キスされると思ってた。





でも、彼はしなかった。






彼は、何も言わず、またぎゅっと私をだきしめた後、





私の手をひいて車まで歩き始めた。










私のこと、好きじゃないんだ。




こんなに一緒にいて幸せなのに、



それは、私だけの幸せなんだ。




彼は、私と幸せを共有してないんだ。










二人の足音と、波の音だけがしていた。






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