
山岸君と照井君
第1章 はじめまして―――…。
「ほら、行こうぜ!
こんな状況じゃぁ…勉強に集中できね〜よ」
カバンに机に広げた教科書を入れながら…
杉浦を見る――――…
うゎ!!睨みを混ぜた笑顔って…
器用だなぁ…怖いって…
まっ…気持ちは…解らんでもないが…周りを見ろ!バカヤロー…
図書室にいる女子の目線がガンガン…突き刺さるんだよ!!
「動物園の動物って感じ…
鈍感山岸は、気がついてね〜し、眼中にない杉浦は、アンニュイ雰囲気でキラキラオーラ二割ましだし!
居心地悪いったらありゃしない…」
「はぁ?そうか?」
ほら、山岸は気がついてない!!
コイツの鈍感レベルはどんくらいなんだか…
はぁ…
「なっ!?続きは杉浦のマンションで!」
「お兄様に挨拶しなければ!!」
山岸は、周りなどお構い無しに張り切って歩き出した!!
おいおい…
そんな杉浦の兄貴に期待するなよ〜…
いや〜!!こんなにルンルンな山岸を見るのは初めてだなぁ〜!嬉しいなぁ〜…
はぃ!?!?
“嬉しいなぁ?”
何で?
