
山岸君と照井君
第26章 氷背―――……
プルル―――…プルル―――…
「///…電話…」
俺の胸にしがみつく苑心の…滅多に鳴らないスマホが着信を告げる…
「///…誰…かな?」
「出ろよ、俺はここでいいから!
俺が出たら、ちゃんと鍵かけろよ?」
苑心は、「ああ…」と、うなずき…
通話のボタンを押した―――…
「――――…もしもし?
――――岳心…兄さん?どうしたの…」
俺は、通話中の苑心に手を振り…
玄関を開けた――――――…
ゴッズン――――――…
「!!宏樹!!」
俺は――――――――――…
後頭部の衝撃に…
声も出せず―――――――…
玄関に…崩れた―――――…
