
山岸君と照井君
第28章 無言の別れ―――…
俺は…“絶縁”の言葉に……
鳥肌が立った―――――!!
「なっ!!何で、何で!!
苑心は――――…苑心は!!
俺が、苑心を好きになったんです!
苑心は、違う!!俺が…俺が、苑心とこうなることを望んだんだ!!
苑心は悪くない!!苑心は!!」
俺は、冷たい表情の岳心さんを掴み!必死に訴えた!!
岳心さんを掴む指には血が滲んできたが―――――…
苑心の疑いを晴らすために俺は、岳心さんに何も違う!と叫び続けた―――――…
「――――…君が…苑心を…と、言うなら…尚更、面会を許すわけないよな…
あの人達は…そう言う人達だよ…
世間体や偏見の塊だから…」
冷たい表情は……
俺を―――――…地の底に沈めるには十分だった…
「――――…そんな…」
