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山岸君と照井君

第32章 好敵手―――……


杉浦は、病室を見渡し――…



俺の両手の包帯を見た―――…



顔の傷や腫れは引けているし…


青アザだって……ほとんど目立たない…




痛々しい部分と言えば…


杉浦が見た…両手の包帯ぐらいだ…





「――――…見舞いに来たのも…そ〜だけど…





山岸が……夏休み前に…留学するって……



先生たちが言ってたから――…」








あの…兄さんの事だ…


早々と留学の手続きを取ったのだろう―――――…




学校の慌てた対応が目に浮かぶ…





「―――…あぁ…みたいだな」















「―――…まさか…」







杉浦の言いたいことは…


察しがつく…









「―――――…山岸の家に…俺たちの事がバレて……


って…杉浦の…予想したバレ方じゃないけど…


大体…そんな感じ………」





あまり表情豊かじゃない杉浦の顔が…



面白いくらい…変わる――…





「―――…お前には…話すよ…


全部―――――――…


お前には…俺たちみたいにはなってほしくないし…


一つの結果サンプルとして…頭にいれといた方がいいかもしれないし――――…


まっ…まだ…継続中だから……参考にはならないけどな」





俺は、ベッドから身体をお越し…



椅子に座る杉浦と…ちゃんと向かい合い…





話をした――――――――…





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