
山岸君と照井君
第33章 手紙―――……
「―――――…えっと…次は…何処へ行けばいいんだ?」
イギリスに到着して……
早くも…お手上げ…
心細くなった…
広い空港は…
僕だけが…異物の様に見えるくらい…
異国の香りがする…
海外旅行は…幼いときに…お祖父様に連れられ何度かあるだけで…
外国人になれている方ではない…
「……や…ヤバイぞ…
僕は、生きていけるのか?
って言うか……ここは何処だ!?」
すでに空港で、テンパってしまう…
「さぁ、苑心――――…
自由を満喫しようじゃないか!」
僕は、ビクン!!っと跳ね上がり!!後ろを振り向く!!
「―――――!!お祖父様?」
そこには…スーツを着たお祖父様がハハハっと笑いながら僕の後ろに立っていた!!
「お…お祖父様?え?な…何で…ここに?」
「何って…お前の留学先に着いてきたんじゃ!
あのバカ婿め!我が子を理解もせず、無理やり……留学とは!」
僕は、嬉しくて震えたが……
お祖父様の立場は―――…!?
「お祖父様…お仕事は?
お父さんや雷心兄さんが…黙っていないのでは?」
僕は、お祖父様を心配し詰め寄る!!
