
山岸君と照井君
第33章 手紙―――……
俺は、深呼吸をして……
副医院長を出た…
最近は…書類の対応ばかりで―――――…
患者さんと顔を会わせていない…
何のために医者になったのか…
それすら思い出せなくなる…
俺は、ため息を着きながら…
病院の廊下の角を曲がる……
とっ―――――…曲がった瞬間!!
妊婦とぶつかった!!
「キャッ!!すっ…スミマセン!!」
冷や汗を滲ませた妊婦は…私の白衣を…握り…
ぶつかったことを詫びてきた!!
「いえ―――…大丈夫ですか?顔色が…」
妊婦は…若く……
見た目的に…初産だろう…と感じた…
「――――…もしかして…
陣痛が来てますか?」
妊婦は…白衣を掴んだまま…
苦しそうに笑った…
