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道の先…

第5章 変化

お通夜で何日かぶりに見る内田先生の変わり果てた姿に、わたしはどう声をかけていいのか分からなかった。

いつもの笑顔は消え、心なしか痩せたような気もした。

「来てくれてありがとう」

弱々しくわたしを含めた生徒全員一人一人に、声をかけていた。

あれだけ奥さんの顔を見てみたいと言っていたのに、初めて見れたのは遺影でだった。

皮肉なものだと思った。

遺族からの挨拶の時、内田先生の、彼の話を聞いてその時の状況の話も聞いて、彼の心境を聞いた瞬間に、わたしの涙腺は崩壊した。

涙が止まらなかった。

内田先生のことを思ったらどれだけ辛いのかと、とてもとても悲しかった。

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