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道の先…

第7章 新年度

「まさか本当に内田先生のクラスになれると思わなかった!」

「ね!ちょー嬉しい!」

みんなすごく喜んでいた。

(くそぉ…やっと心の整理つけられると思ったのに…。)

友達とは裏腹に、わたしの心はとても重かった。

でもきっと、本心は嬉しいに決まってる。

わたしは素直じゃないなぁと心の中で呆れた。

教室の扉を開けると、教壇には内田先生がいた。

特に声をかけられることも、かけることもないまま、一瞬目が合い先生もわたしも動きが止まった。

だけどそこから何があるわけでもなく、再び先生はプリントを配り始めて、わたしは自分の席に座った。

(なんだこのちょっとやりづらい感じは…)

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