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先手は俺。

こうなったら、かっこよく壁をクリアして翔さんにバトンタッチだ。

チャレンジスタート。

俺は頭の中で立てた手順通りに壁を登っていく。

チラッと下を見ると、翔さんが俺を見てる。

ワクワクだけじゃなくて、ドキドキもとまらねぇ！

とにかく俺は必死で壁を登った。

一秒でも多くのタイムを翔さんに残すために…。

完璧ではないものの、何とか頂上まで登ってクリアボタンを押す。

すぐに飛び下りて翔さんにタッチ！

この時、翔さんと目が合った。

ドキッとした。

口から心臓が出るかと思った。

翔さんは壁に駆け寄りエレベーターのグリップをつかもうとしたけど…

タイミング悪く、エレベーターは上昇してしまった。

エレベーターに向かって、「カモン、カモン！」と手招きしてる翔さん。

か、かわいすぎる…！

再び下りてきたエレベーターにつかまると、翔さんは上がって行ったが…

降りるタイミングを見失い、ぶら下がってそのまま下りてきた。