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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第15章 シャンプー【翔】

「ふぁ…。」

バスタブに浸かる。
湯があふれ落ちる。

「腰、痛ぇ。」

俺は湯に浸かりながら腰をさすった。

「翔ちゃん、大丈夫~?」

能天気に聞いてくる雅紀。

「大丈夫?じゃねえよ!お前、盛りすぎだ!」

洗い場にいる雅紀に湯をピッとかけた。

「ひゃっ!ごめ~ん、翔ちゃん!」

雅紀は悪びれる様子もなく、飛んできた湯をよけた。

雅紀は、シャワーヘッドを手に取り、頭から浴びる。

手で髪をくしゃくしゃとかき回した。

「ねぇ、翔ちゃん。このシャンプーって、翔ちゃんがCMしてるやつ?」

「あぁ、そうだよ。」

雅紀はボトルのポンプをプッシュして、白いシャンプーの液を手にとった。

「このシャンプーってさ、とろっと粘り気があるよね。」

雅紀は手にとった白い液をじっと見つめている。

「ん…、そうだな。」

俺は眠りに落ちかけている脳の片隅を働かせ答えた。

「翔ちゃんの精○みたいだね!」

俺はザバンと音を立てて湯に沈んだ。

「翔ちゃん?」


「………。」

バシャッ!

「はぁ、はぁ、お前何言ってんだ!」

俺はバスタブから立ち上がった。

「だって…、翔ちゃんのも、白くて、とろっとしてて、ちょっと糸引くんだよね…。」

雅紀がこっちを見て、ニヤリと笑った。

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