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凍夜

第3章 花


由美子には理解が難しかった。

好きなら殴るなんておかしいとやっぱり思う。

それに、ママは昔のパパと会っていたり、彼氏だという金髪の肩幅の広い男と出掛けに行ったり、お酒ばかり飲んで朝帰りばかりしてぐだをまいたり、泣いたりして、ちっとも由美子の淋しさをわかってくれない。

大人って、都合のよいときばかり「大人」って言葉を利用する。

大人って、エゴイストだ。

最近、10才になった由美子はわかり始めていた。

以前の自分は青すぎたんだと……。

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