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凍夜

第3章 花


「全く……、あの死神め!」

銀さんは、煙草に火を着けると忌々し気に呟いた。

「どうしょうもねぇな、あの野郎……!」

それからも、銀さんとアリサさんの同じようなやり取りを、よく目にすることがあった。


〈レイジ〉

ススキノの高級ホストクラブ〈白亜〉のナンバーワンホストで、元、ダイアモンドのボーイでもあった。

業界裏では〈死神レイジ〉と呼ばれ数々の逸話があった。

レイジに、関わった女は必ず血を見ることになると言われていた。

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