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凍夜

第3章 花


私がそう聞くと、マスターは、一瞬箸を止めて私の顔をまじまじと見つめた。

マスターの耳の大きなピアスがライトを浴びて光った。

マスターは立ち上がりどんぶりをシンクに置きながら、「……そうか、来てたよ。マサシは親の手伝いをしてるのさ、ウチにも出入りしてる業者だよ。」と、蛇口をひねった。

ジャーという水の音が静かな店内に響いた。

マスターはどんぶりを洗いながら「いい青年だよ、マサシは。」と私の方を見た。

私は顔が赤くなったような気がして目をそらした。

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