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凍夜

第7章 海溝



堕ちてゆく時が、


美しいと感じるようになったら


満たされたい証しだと誰かが言った。


手を伸ばせば、すぐそこにある現実に向きあえるものは、なだらかな傾斜から始まった。


コバルト色をした儚い夢に憧れた頃、

愛する人の瞳には何が映っていただろう……?


見上げると既に太陽は沈んでいた。

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