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ネムリヒメ.

第6章 ホットミルク.





アタシ…ホントにいろいろ大丈夫かな…


楓帰ってくるまで、心臓…保つかな…



ゴロゴロとシーツにくるまっていると、バスルームからシャワーの音が聞こえてくる


今朝もここで目が覚めたんだ…


肌触りの良いシルクのシーツに指を這わして手でそっと撫でていると、肌を包む心地の良いその感覚がアタシを眠りへと誘う


そして、しばらくウトウトと微睡んでいるとベッドが軋んで彼が入ってくるのがわかった


彼は手を伸ばしてアタシを抱き寄せる


甘いソープの香りがアタシを包み込んで温かい彼の体温に身を委ねた


甦る今朝の心地のよい微睡み







「シャンプー…ありがと」






彼の腕の中で身を屈め、目を瞑ったまま呟く





返事をする代わりに渚くんが髪を撫でる






「…おやすみ」


彼の声と一緒に額に触れるだけの優しいキスが降りてきた





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