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ネムリヒメ.

第9章 イチゴ味の夜と….




彼の柔らかい髪に触れながら綺麗な寝顔を見ていると 、だんだんアタシの瞼も落ちてくるのがわかった

人の体温って心地よくてこんなに安心するものなんだな…


眠…い…


すると、カラダがグラッと揺れて反対側に倒れそうになった


「わっと、ちーちゃん危なっ」


朝食の支度ができたのか、リビングに戻ってきた葵くんに支えられる


「葵く…ん…聖くん寝ちゃって…」


眠い上に身動きがとれずにアタシは眠い目を擦りながら葵くんに訴える


しかし…


コトン…



「ぇ…!?」


隣を見るとソファーに腰掛けてアタシに頭をくっつけてくる葵くん


「おやすみ、ちーちゃん…」

「ん…」


って、そうじゃなくて!!


ふたりがアタシを枕に寝息をたて始める


ちょっと待って…重い!!


動こうとしても相手は男の人ふたり…

到底無理だった



諦めたところで、再び睡魔がアタシを襲いだす

あったかい…



……………



─リビングのソファーの上…


アタシの膝枕で眠る聖くん

反対側からアタシに寄りかかって眠る葵くん

そして葵くんの肩にもたれて眠るアタシ…





…窓から明るい日差しが射し込む



やがて仕事から帰ってきた渚くんに

三人仲良く怒られたのは言うまでもない






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