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未知夢

第17章 終焉

 どのくらい時間が経ったのだろう?


 あれからずっと、町から外れた河川敷にいる。


 今、ホームレス状態だが、まだ食うには困っていない。風呂だって銭湯で入っているさ。寝る場所なんて、どこにでもある。


 だが……


 俺は……


 誰なんだ?


 思い出せない。今、思い出せること……。


 人を殺した。


 この世界と別世界と……ひょっとしたら他にもしているかもしれない。


 だから、やらなければいけないことがある。


 ずっとひっかかっていたこと。




 自首する。


 当たり前だ。逃げようなんて思わない。


 素直に認めるさ。今までなんとなく警察に行くのが怖かった。


 もう、迷わず自首できる。


 もうひとつハッキリした。


 俺の顔が腫れている。


 顔に触れて見てわかった。


 ブヨブヨしている。




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