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未知夢

第2章 再会

 平日のど真ん中。


 繁は心の中で、訴える。


(真っ昼間からフラフラしてるのは、俺が今日休みだからだ!!)


 自分の心の中で相手に通じることのない言い訳を、テレパシーで飛ばしながら歩いていた。


 そんなテレパシーを受け取るものなんか、誰一人としていないが……。


 財布の中には1000円札が4枚と小銭が321円。合計4321円と、うまく4、3、2、1とストレートで続いたと自分だけの喜びを感じていた。


 だが、それしか喜びを生み出せない自分が悲しかった。


 世の中が悪い。俺をこんな風に育てた親が悪い。


 結局、それに流されている自分が悪いのだ。


 時は既に午後4時。


 繁は何かないかと商店街の中に入った。


 その時……。


「あれ? 滝じゃねぇの?」


 後ろから呼び止められた。


「?」


 繁は無言で振り向いた。



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