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未知夢

第5章 訊問

 取り調べをしているのは、繁よりも少し年上っぽい刑事だった。


「あんた、一昨日はただ何もなく梅田界隈をブラブラしてただけ? なんか目的あったんじゃないの?」


「いや……暇をもてあまして……涼を求めて彷徨いてただけです」


「被害者の森屋隆弘とは、恋人同士と」


「それ、どう調べればそんなのが出るんすか!?」


「アハハハ、冗談だよ冗談」


「ここの警察はこんな感じなんすか?」


 森屋の死亡推定時刻が昨日の午前0時半〜1時半。死因は自宅のリビングで腹をナイフで数回刺されての出血死。


「……え? あいつの家に行ってるのか?」


 犯行に使用されたナイフは腹部に刺された傷と一致し、指紋もハッキリ残っていた。森屋宅のリビングにあったグラスと昨日、繁が留守の間にドアノブから指紋採取。見事に一致していた。


「あらまっ!?」


 そりゃ、なんの疑いもなくスピード逮捕だ。



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