テキストサイズ

未知夢

第8章 時間

「え? これってたしか……」


 繁には、この石を持っていた感覚がなかった。


 ポケットに入れた記憶もない。


「えっ……さっきまでどこにあったんだ?」


 繁はしゃがみこんで石を拾う。


 小さくともズシッとした重みが伝わる。


 その時……。


「あれ?」


 すぅ〜っと、時空がゆがんだ。


 めまいのようだが、めまいではない。


 熱中症でもなければ、貧血でもない。


 立ちくらみかとも思ったが、酔ってるような……。


 一瞬、意識がとんだ。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ