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sugar-holic

第14章 セフレですから

「史華はただのセフレですから」

…は?

「あいつも他に男がいるし」

あいつ『も』?

『も』って事は…倉田くん『も』?

「泣くなんてあり得ない」

そう言って、くくっと喉の奥で笑った。

だったら…。

私の事は、何だと思ってるんだろう?

私にしたことを、どう思ってるの…?

「じゃあ…史華さんじゃなくて…彼女はいるの?」

自分の鼓動がとくん、とくんと早くなっていく。

「どうしてそんな事聞くんですか?」

「何だか…いないような口ぶりだから」

「そうですね…」

倉田くんが腕を離した。

「彼女はいません」

口元を歪めて、苦笑いを浮かべると

「割りきった相手の方が楽なんで」

さらりとそんな事を言った。

「楽…?」

「会いたいときだけ会う。お互いに都合がいい関係?」

笑いを浮かべたまま、顔を覗き込まれた。

「だから、男が欲しいなら、相手しますよ?」

思わず。

倉田くんの頬を平手打ちしていた。

「最っ低!!」

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