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sugar-holic

第4章 イライラする《倉田side》

「悪い、今日はもう帰るわ」

食事が済んで、店を出てからそう告げると、史華がええ!?と声をあげた。

「何か体調悪い」

「風邪?大丈夫?」

「ん。家帰って寝るわ。悪いな」

駅まで史華を送って、一人で車を走らせる。

今日は史華の家で泊まるはずだったのに。

何だって、あのオンナの顔が浮かぶんだか。

あんな仕事一辺倒の堅物女。

家事なんか全然出来ないくせに…でも、コーヒーは旨かったな。

さっき淹れてたコーヒーも、同じ様に旨かったのかな…?

あぁ、また思い出してる。最悪だ。

信号で足止めされて、ふと回りを見ると、意外に会社のそばを走っていることに気がついた。

…あれ?

会社のある階の照明がまだ付いてる。

時計を見れば、9時17分。

週末にこんな時間まで仕事する奴がいるんだ。ご苦労様だな。

ふと、一人の人を思い付いた。

いや…まさか。

思い付いてしまうと、何だか気になって、会社の駐車場に車を停めた。

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