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sugar-holic

第7章 何なの!?

「そんな!待ってよ!!」

思わず倉田くんの腕を掴んだ。

「…へぇ」

掴まれた腕をちらっと見て、私に向き直ると

「思い出せないなら、思い出させてあげますよ?」

そう言って、私の顎を人差し指で支えて持ち上げた。

至近距離で視線が絡み合う。

指1本しか触れられてなくて。

こんなの、ちょっと振り払えば、すぐに離れられるはずなのに…!

どうしよう。体が動かない。

ファイルを抱えた手に力が込もる。

すると

「おーい、倉田いるかー?電話ー!」

廊下の先から誰かが呼んだ。

「はーい、行きまーす!!」

ドアから顔だけ出して答えると、私を見て、クスッと笑った。

「残念。時間切れ」

顎先をすっと撫でるように指を外すと、コーヒーを一口飲んで

「じゃ、それ、頑張って下さい」

ファイルを指で突っついて、給湯室から出ていった。

その間、私は身動き出来なくて…。

完全に手玉にとられた。

何なの?

倉田くんって…何なのよ!?

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