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◇afterword◇あとがき集

第9章 それを、口にすれば

理沙子に関しては、私は憐れに感じています。
素直になれない……そんな瞬間は男性でも女性でもよくあることですよね。
彼女は極端ではありますが、生い立ちや夫婦のなれそめのせいもありなかなか素直になれません。

そして、一番大切なものを失う結果となってしまった。

プライドが捨てられたならどんなにいいだろう……とも思いますが、彼女の様なタイプがプライドを失くしたら、生きている意味を見失ってしまいそうですね。

だからこその自殺未遂なのかもしれませんが……
そこは本筋ではないのですっかり省いてしまいました。

結城は最後に妻とどう向き合い、どうお別れをしたんでしょう。

彼のことだからきっと誠意をもって、でもクールに……
処置をしてくれたと思います。

理沙子には幸せになってほしいです。

良介とは……多分別れたんじゃないかなあ。
立ち直るために側に居てくれる人間が必要だとは思いますが、良介と傷を舐め合う様な理沙子であってほしくないとも思います。

理沙子は理沙子らしく……強さと美しさを取り戻してもらって、彼女にも自分の足で立てる日が来てくれることを祈ります。

お父様はあんまり甘やかさないようにー!

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