テキストサイズ

残飯ガール

第3章 もう少しだけ…



「うわぁ~~、お肉ぅぅぅぅぅぅ」


目の前にあるお弁当の中身を見て、あたしのお腹は盛大に鳴った。

今日は大胆にもステーキ肉がお弁当箱いっぱいに並べられていた。



「いいの、いいの!? あたしが全部食べてもいいの!?」

「俺、肉はあんま好きじゃねぇし」


了解を得たあたしは、早速肉にかぶりついた。



「おいし~~!!」



なにこれ、なにこれ!!
噛んだら柔らかくて、お口の中ですぐとろけちゃうの!!
こんな高級そうなお肉、初めて食べた~!!



「ブハッ」


幸せを感じながら食べていると、久我くんが突然吹き出した。



「な、なに?」

「いや、あんたってホント食べるの好きなんだな」


クククッと肩を揺らしながら笑う久我くん。



は? 食べることが好きで、なんで笑われなきゃいけないの??



あたしはムカついて、久我くんに背を向けて食べることにした。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ