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君と僕の見ている風景

第6章 新生活

ー潤sideー


「あれ、斗真」


斗真「よう。迎えに来たぜ~♪」


雑誌の取材を終えた俺はスタジオを出た所で車に乗った親友・生田斗真に会った。


「どうしたんだよ。そのまま旬の家に合流って言ってたのに」


そのまま斗真に近付いた。


斗真「まぁ、ちょっと2人で話したくてな…さっきマネージャーさんに会ったから伝えといた。乗れよ」


「ん?うん…」


俺はそのまま斗真の車に乗り込んだ。


「どうしたんだよ」


斗真「改めて言いたくてさ。結婚…おめでとう、って」


「………」


斗真「………嫌味じゃないよ。俺は…お前ならって思ってる。お前以外だったら…諦めきれなかったから…」


「………過去形か?」


斗真「………」


ふと、昔の記憶が頭に甦る。


「………幸せにするよ。約束しただろ」


斗真「………分かってる」


暫くの間、車内には沈黙が流れた。
旬の家が近かったせいか、すぐに旬のマンションのエントランスが目に入って来た。


話があった筈なのに、斗真は何も言わずに駐車場に入って行った。


「………サンキュ。助かったよ」


降りようとドアに手を掛けたのとほぼ同時だった。


斗真「潤」


振り返ると、斗真が真剣な表情で俺を見つめている。


「………どうした」


斗真「………一度だけ…一度だけで良いんだ」


「………何」


斗真「翔くんに…気持ち伝えさせてくれないか」


「………何言ってんだよ」


斗真「頼む潤」


「………」


そして再び、車内に沈黙が流れた。

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