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センチメンタルメモリー

第7章 夜蝶


買い物を終えた後、私は初出勤をした。
案の定、直哉は荷物持ちだった。

「こんな買ってもらえてよかったな〜翼」

まるでお父さんのような口ぶりでニヤニヤしていた。


お店に着いてからは椿さんに説明をしてもらった。
お酒の作り方、お酒の注ぎ方、火の付け方、灰皿の掃除、接客の仕方…

お酒は元から作れたし、タバコ関係は完璧だった。
問題は接客。
私は元々人と話すのが苦手で愛想笑いが下手。
まして、過去に援交してたからその時の相手が来たら最悪だ。

直哉が練習相手となって頑張って練習した。

「こんなんじゃ客つかねぇぞ…」

前まで頻繁にキャバに通っていた直哉。
仕事上の付き合いでも来たりするらしく、目利きはいい。

時間が経つに連れ、他のキャバ嬢も店に出勤してきた。

女が多い…やってけるか不安だ。

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