センチメンタルメモリー
第7章 夜蝶
「うん、やっぱり」
息を整えている私に柳瀬さんは言う。
「椿姫ちゃん、俺の愛人になってよ」
「!?」
愛人…?
社長の愛人…?
なんで私が…?
「迷惑はかけないからさ、俺個人で好きなだけだから」
へへっと頭を掻く柳瀬さん。
本当かどうかは信じられない。
「なら、いいですけど…」
なら、こっちもこっちで使ってやろう。
直哉もいる柳瀬さんもいれば生活は困らない。
「あ、キャバは続けてね」
なんの目的で私を愛人にするの?
「はい…」
その言葉に大人しく従い、私は柳瀬さんに抱かれた。
激しく、跡が残るように。