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腹黒ドS王子の愛する人

第19章 誕生日なのですが。

俺の名前を呼ぶ声がしてグシャグシャの顔を上げると








西条の腕にはさっきまでの時計じゃなくて俺の時計。








「似合うか?」



「へっ.......?」







あまりに唐突な質問に涙も引っ込む。







「まぁ葵が俺に選んだものなんだから似合わねーとかしんでもないけど。」






その言葉に思わず胸がキュンとなる。






「おいで。」





そう言って片腕を俺の方に広げる西条の姿を見て堰を切ったようにその体になだれ込んだら、






「泣き虫。」






そう言って西条が俺の涙を拭った。











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