光
第15章 作戦決行②
「はぁ…
緊張するけど…落ち着く」
私とおんなじこと先輩も感じてたの?
それだけで胸がいっぱいになる
「カナエは…タケルのモノになるんだと思ってた」
「え?」
びっくりして先輩を見る
「両想いじゃん」
アツシ先輩の目が悲しそうに揺れてる
「だから…今日は…最後だって
タケルのモノになる前に
1回だけデートできるんだって思ってた」
アツシ先輩…
「告白した時だってさ
タケルの後の添え物みたいな気分だった…
もう言ってもカナエには届かないってさ」
だから…あんな絞り出すみたいに苦しそうだったの…?
先輩の気持ちを思うと涙がでそうだ
「カナエ…
今日…何回もオレ
勘違いしそうになった」
「勘違い?」
なんのことだろ?
「オレだったらいいとか
キスしてもいいとか
ひょっとしたらオレにも可能性があるかもしれない?
ってするだろ勘違い」
悲しい切ない顔
私がさせてるの?
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