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Tell the Tale

第3章 green × yellow

∥ green side ∥



黄「ごめん……」

放課後、忘れ物を取りに教室に行くと、亮の声が聞こえ、その直後にクラスの女子が出てきてすれ違った。


教室に入ると、教室の真ん中で、亮が頭をポリポリかきながらこちらに気付く。


緑「また振ったん?今月何回目やねん〜」

黄「ほっとけや、こっちも胸痛いねん」


緑「ほんまか〜?胸痛いなら、付き合うてあげたらええのに。あんな可愛い子、勿体無いわ〜。

…もしかして、好きな子居るけどずっと振られとるとかー?」


黄「………………



冗談ぽく聞いたのに、亮は急に黙り、妙な沈黙が流れる。


緑「うそうそ、冗談や!お前みたいなイケメンがそんなわけないやんな!もう遅いし、帰ろ!」



黄「…大倉」


緑「ん?」


黄「……お前や」


緑「え?何が……っ



聞き返そうとすると、亮が俺を抱き締めた。
俺の頭はますます混乱する。



緑「ちょ、亮ちゃん?どしたん?」


黄「お前しか…見えへんねん。

俺、お前のこと、ずっと好きやった。

友達としてやなく、男として」


緑「…んなっ、あほな…」




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