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虹色の精霊に導かれて…

第9章 ハイビスカスの嵐

赤いハイビスカス


私は『櫻井翔』を見ている。


先ほどから、頬を染めながら、薄衣を畳み、非動物の皮で作られた袋に詰めていく。


{ショウ…それは、必要か?}

 話しかけても『櫻井翔』は答えない。


私の姿を見ることも、話すことも、声さえも彼には、届かない…


「よし!これで、OK!! 必要な物は現地で調達しよう!!」

『櫻井翔』は旅支度を終える。


{袋がはち切れそうだ…}

今世の器は、沢山の柵(しがらみ)に絡まれ、身動きが取れない…


{私と同じ道を歩むでないぞ…

 そなたには、
 私とは違う道があるはずだ…}

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