テキストサイズ

虹色の精霊に導かれて…

第14章 一瞬の交差

相葉視点

(何か言わなきゃ!!)

「はい!〝愛の結晶〟ってどう♪」
勢いよくカズと大ちゃんの間に割り込む。


(コメントちょうだい!!)


N「…子供ですか?」
 不満そうな和の声。


「ダメ?いいと思ったけど…」
(ほかに…何かないか…
 ニノ好みそうな…言葉がゼンゼン出てこない…)

顔を上げると、ニノが大ちゃんの後ろに隠れていた。

(やばい…!!)



M「う~ん?愛より〝奇跡の結晶〟の方が良くない?」
 潤ちゃんの声が聞こえる。


S「和也」
 翔ちゃんが静かな声でカズの名前を呼ぶ。


N「…はい」
 下を向いたままのカズ。


(カズぅごめんよぉ!
 翔ちゃんが静かな声で名前
 それもフルの名前を呼ぶときは、大抵怒る前触れ…)
どんな言葉が次に出てくるか、ぐっと見構える。

そしたら、翔ちゃんの「まとめてて♡」と優しい声が聞こえてきた。


N「え?翔さん?」
 カズがポカンと口を開けて、翔ちゃんが持っていたはずの手帳を握っている

 潤ちゃんも同じような顔をしている。

たぶん…俺もそうなんだろう

 大ちゃんニコニコ見ている。


S「和也が“この場にあった面白い挨拶”にしてくれない?」
 翔ちゃんがエラクご機嫌な顔でいう。


 カズがだんだんニノの顔になって、渡された手帳をジーッと見ている。

M「いいなー翔さんの手帳借りれて~」
 潤ちゃんが、手帳をツンツン突いている。


N「う、うん…」
 手帳を開いて座り込むニノ。


(よかった…ニノがいい方向で考えはじめた…

 それに、翔ちゃんが怒らなかった…


 せっかくの宴なのに…怒られるなんてイヤだよね…)

O「翔ちゃんは怒ってないよ」
 大ちゃんがニコニコ笑ってくれた。

S「ね~どうして俺が怒らないといけないだろうね?」
 口を尖がらして、大ちゃんの後ろで笑っている翔ちゃん。

(確かに…

 カズの…ニノの…

 俺…ニノの機嫌どうしてこんなに逆撫でるのかな…)


少し、心が沈む。


O「ばか…おまえの所為でもないだろ?」
S「そうそう」
 二人がニコニコ笑っている。


「そう?」


O「うん」
 大ちゃんがふふっと笑ってくれた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ