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虹色の精霊に導かれて…

第15章 言葉をあなたへ

猴宮視点

(ミヤちゃん…)

相葉が我をそう呼んだ。

体に有った黒き重いものがすっと無くなる不思議な感覚に心が震える。


(カズナリ…やはり…良いものだな…)

{カズナリ。“挨拶”をするのではなかったのか?}
‘声’でカズナリに問う。

 カズナリが少し驚く顔をして、我を見る。

≪なんだよ。声使えんじゃねーかよ≫
 震える声で返事をするカズナリ。



{挨拶するのか?}

≪ああ♪仕掛けも考えてる…≫

{なら、早ようしろ…桃木に時間がない…}

≪わかった…なら、マシラの声で誘導してくれよ≫

カズナリの口から我の名を聞いたのは何年ぶりか…


≪黙るなよ…≫



宮『先程やっていた“じゃんけん”は何をするともりだったのか?』
扇子を広げ、一振り振って山犬のボンに声をかける。


M「あ!挨拶!挨拶のじゃんけんそのままだった」

A「忘れてた!やろやろ!!」

S「俺勝ってるから♪」


桃『翔はじゃんけんに強いなぁ』

S「今回はたまたまですよ」

 桃木と今世の翔が隔たりなく話をしている。


(良いことだ…

 我の犯した罪が薄くなる事はなくとも
 その罪に追随する事は、主にはないのだ)

≪おい…人型理解者≫
 カズナリが我を呼ぶ。


{なにようか…}

≪お前の心残り……俺が継続するから…自分を責めるな…俺が辛い≫

カズナリらしい‘言葉’くれた。

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