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秘密

第20章 思出

※大野side

今日はルナがちょっとおかしい

さっきからずっとソファに膝を抱えながら座っていて
目線は動かなくて

悩んでいるっていう感じではなかった
考え事…でもなさそう

ぼーっとしてるだけなのかな?



「ルナ?」

ちょっと心配になって近づいて声をかけてみたものの
振り返ることすらせず、まるで聞こえていないようだった

メンバーも不思議そうにルナを見つめている
だっていつもなら「なにー?」って見上げてくれるから
いつものベタベタが始まるから

「ルナ?」

もう1回呼んでみたけど反応がない

肩を叩いてみるとびっくりした様子で俺を見上げた
相当なにかに集中してたんだな



この程度にしか思わなかった

「なんか考え事?」

そう聞いてもルナは俺の目を見たままで
何も答えなかった

それどころかソファから立ち上がって後ずさりを始めたんだ

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