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秘密

第27章 共

※二宮side

静かになった部屋

俺の腕の中にいるルナ

…多分寝てる


でも離したくなかった
どこにも行ってほしくなかった

このまま俺のものにしたかった


でもここで来るのがこの人
いつもタイミングが悪いんだ

わかってるよ
そこにいるんでしょ

トントン…と聞こえる足音

顔だけそちらに向けると
口を開けながらこっちに来る

もう……

大「…」

なにも言わなくてもわかるよ
なにやってんのって言いたいんでしょ
また俺にヤキモチ妬いてるんでしょ

「ルナ寝てるんで」

そう言って俺はルナに回していた腕のうち左腕だけを外し大野さんの腕を掴んで引き寄せた

バランスを崩したのをいいことに
俺は目の前にあった唇に口付けた


もうさっきまでの死んだような顔とは違う
徐々に赤くなっていく顔

大「…ったく、ルナにできないからって…」

それもあるかもね
大野さんに対する欲とルナに対する欲

この人は俺の中の2つの欲を受けなきゃいけない

それでいいよ
2人への愛の大きさは同じくらい大きいんだから
さっきのキスがどっちへの愛かなんて
もう分からないんだから


「…ルナどうします?」

大「起こすのもなぁ…」


ふと時計に目をやると夜の11:30
ルナだったらもう寝てる時間なのかな

大「寝室連れて行っちゃう?」

「案内してください」

大「こっち、」

スタスタと歩く大野さんをルナを抱えながら追いかけた


そこにはダブルベッド
まぁ、3人で寝る分に問題ないし

俺はそのど真ん中にルナを下ろした



ル「……しょくん…」

………?!

大野さんと目が合った


「今………」


再びルナに視線を戻すと目からは涙が流れていた

でも起きる気配はなくて

ただなにか苦しそうな顔をしていた








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