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秘密

第16章 闇

※大野side

とりあえず
ルナが目を覚ましてくれたこと
俺らのことちゃんと覚えていたこと
これだけで安心した

でもなんで倒れてたのかわからないっていうんだ
とくに人通りの多い廊下でもなかったし

もしかしてまた…

「ルナ、またやられたの…?」

「やられた?誰に?なにを?」

「ディレクターさんに、殴られたり…」

「…?」

もしかして覚えてないのか?
いやそんなはず
1週間前の話だ
忘れてるわけがない

「腕見せて」

俺はベッドの中からルナの腕を取り袖をめくった
痣は治りかかっていて新しいのは見当たらない

でもルナは自分の腕を見て
驚いたような顔をしたんだ

「なにこれ…なんで…」

ルナはパニック状態にあった
頭を抱え込み暴れ始めんだ

ただ暴れてるだけじゃない
何かの痛みに耐えてるような

[ディレクターとの記憶がすっぽり抜けた]

これしか考えられなかった

松「ルナ!落ち着け!!ルナ!」

何もできなかった俺に変わって松潤が必死に抑えると
翔ちゃんも加わりルナを落ち着かせた

櫻「大丈夫だから、落ち着いて?ちょっとお腹見せて」

翔ちゃんが服を少し捲るとたくさんの痣
…じゃない
キスマークだ

相葉ちゃんが思っていた通りなのかもしれない

翔ちゃんはベッドに顔を伏せ肩が震えていた
泣いているんだ…

「これ…」
たくさんのキスマークの中に紛れる大きな痣
一週間前につけられたには新しすぎる

殴られた…?

それで気を失ったのか?

でもなんで廊下で

すれ違いざまにでも?

「ルナ…きたない?たくさん痣あるから…」

「汚くない。汚くないよ。ルナは何も悪くない。大丈夫。」

ルナはディレクターのことをもうニ度と思い出さないだろうか

それはそれでいいのかもしれない



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