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腹黒ドS王子の愛する人Another

第3章 朔弥 × 元 の場合

幸せそうな葵の笑顔を奪うようなことはしたくない。




だからこの恋だっていつもみたいに終わらせなきゃいけないってわかってるけど....







「榊、今日のみに行こうよ。」





2年前に強姦まがいなことをしようとした俺を許し、こうやって今も親友として笑顔で接してくれる葵を前にしてそれは難しいことだった。






「いいよ。」








俺はもう、葵を傷つけるようなことはしない。いくら好きでも、この気持ちに蓋をして親友としてこいつを支えなきゃいけないんだ。







「えー!先輩たち二人でのみにいくんですか??」







俺の気持ちとは裏腹な明るく人懐こい声が後ろから聞こえ、振り返ればそこにはこれまた沢山の人を惹きつける外見を持った新入社員 寺石元が立っていた。




「寺石も一緒にいく?」





そう葵が問いかけると犬の尻尾が見えそうになるくらい嬉しそうに目を輝かせる寺石。





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