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オムツン

第16章 十六枚目

「お店、来てくれてたんだ。ありがと」

キョウコちゃんはエレベーターからおりてそう言った。

彼女の後から続いてもう一人女性がおりてくる。

「いや、貸し切りって書いてあったから…」

私は思いがけず、キョウコちゃんに会えてドギマギしながら言った。

こんなタイミングで会えるなんて、本当に運命じゃないか、と少年のように思った。

キョウコちゃんは今晩もおむつを履いているのだろうか?

「え…てことはお店に入ってないの?」

私は頷く。

「そっか~ごめんね~ケントくんなら入っても大丈夫だったのに…まだ時間あるでしょ?寄っていってよ、お願い!」

もちろん。

私は満面の笑みだったはずだ。



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