テキストサイズ

オムツン

第7章 七枚目

ドアを半分開けたとき、シックな色の木製カウンターが見えた。

カウンターの中から、年配の男性が私の顔を見て、にっこり微笑む。

口髭。

何も言わないが、優しい目が安心させてくれる。

…大丈夫そうだ。

この店なら、ぼったくられて、泣きべそをかかなくても済みそうだ。

私はそう思って、ドアを全部開けた。

カウンター席が見えた。

女性の一人客。

ひょっとしてしまった。

彼女だった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ