テキストサイズ

キョウダイ

第17章 絡みあう糸






快感で目の前がチカチカして、絶頂に導かれる。





霞む視界の中に、明の姿がぼうっと写る。





……………………………!





明!






目の前にある部屋のドアが開いている。






そこから明の姿が見えた。





儚げで頼りなさそうなその姿は、気だるげに壁にもたれているけど。





その大きめな瞳は真っ直ぐに、こちらを向いている。





その黒い視線と、目が合った。






「……!やっ!柊ちゃんっ……!だめぇっ……!」






あたしはソファーから、身を起こして。






逃げようと、したんだ……。





あたしの体を支えて、ソファーに両手をつかされる。





「言ったよね?葵ちゃんのいやはもっとに聞こえるって……、どうしたの?もう、欲しくなった?
いつも1回いったら俺のが欲しくなるよね?」





柊斗の瞳が鋭く輝く。





逃がさないと言うように、強引にそのままの体勢で後ろからあたしのあそこに一気に挿入される。





ズンッ!





あたしのあそこの中が抉られるような鋭い角度。





柊斗の長めのモノが一息に奥を貫く。





「あぁ〜っ!」






衝撃と快感であたしの背中がのけ反る。





そのまま激しく突かれ続けて、あたしの体は奔流される。





ちょうど明に向かってあたしの体が正面を向いてしまう格好になる。





こんなの嫌なのに。





どうして?





「そのまま見てたらいい……、葵が誰のモノか思い知ればいいんだ……」





荒い息をつきながら、ぼそりと呟かれる言葉に愕然とする。





分かっているってこと!?





明の存在に。





気付いて、いたんだ……。





じっとこちらを見ている明。





後ろから激しく柊斗に突かれ続けて、いつもより感じている自分がいる。




何故だか明から視線が反らせない……。





淫らに腰を動かせ、喘ぎ声を漏らしているあたしの姿を無表情に見つめている。





また、絶頂を迎える瞬間、明の唇が開いた。





あたしに分かるように、ゆっくりと唇を開いて口パクであたしに伝える言葉。





イ、ン、ラ、ン。





何故だかすぐに分かった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ