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プリンス×プリンセス

第3章 執事の来訪

「テリオス王子」

廊下を歩いている時に、背後から呼び掛けられた。

振り返ると…は!?ジューク!?

何でここにいるんだ!?

今日、ディオチェスター王子が来るなんて、聞いてないぞ!?

「テリオス王子ですね。初めまして。ディオチェスター王子の執事をしております、ジュークと申します」

「あ…あぁ。姉上の婚約者の…」

危ない。

そうだ。この前会ったとき、俺は居なかったんだから。

「今日は…ディオチェスター王子は?」

「生憎私一人です。残念ですか?」

「え…」

ジュークの話し方に、少しばかり戸惑う。

こいつは何を言いたいんだろう…?

「そう…だな。この前会えなかったから」

ジュークがくすりと笑うと

「そうですね。初めてお会いした気はしませんが」

「な…っ!?」

「ティアナ様とよく似ていらっしゃいますね。さすがは双子です」

「そう…か?」

姉上の替え玉をした日以来、黒縁眼鏡をかけ、髭を伸ばして似てないアピールをしてるのに。

何で一目で見破るんだよ!?

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