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プリンス×プリンセス

第3章 執事の来訪

その後、姉上の部屋で。

「テリオス、本当にいいの?」

「いいさ。姉上だけ行かせられない!!」

国王からの頼み。

それは、姉上と共に俺もフェールロコノに行ってくれという事だった。

「姉上の警護も兼ねてなんだ。俺以上にそんな役目任せられる奴はいないだろ?」

「テリオス…だけど」

言いかけた姉上の唇に、人差し指で触れる。

「俺ならいざとなったら姉上の代わりにレッスン受けてやるよ?」

そう言ってにやっと笑った。

「あいつら、姉上と俺が入れ替わってたのに気付いてないみたいだし」

「あ…テリオス、だけど」

「大丈夫だって!!姉上が具合が悪くてどうしようもない時だけだって!!」

姉上の髪をそっと撫でる。

光の加減で赤色の艶が出る、栗色の髪。

俺の髪の方が赤が強くて…そこが俺たちの一番の違いだ。

「俺の事は『保険』だと思えばいいさ」

困った顔の姉上に、笑いかける。

「俺が姉上を守るから。安心して、俺を頼ってくれよ」

「テリオス…」

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