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プリンス×プリンセス

第6章 婚約発表

姉上が無事でホッとしていると、ジュークが俺を促した。

「テリオス様もこちらへ」

「いや、俺は…」

ジュークの申し出を断ろうとしたのに、有無を言わせず腕を引っ張られた。

引っ張られたせいで、背中に痛みが走り抜ける。

「いっ…!」

思わず呻くと、一瞬引く力が緩んだが

「とにかくこちらへ」

焦ったように急かされて、城の中に連れ込まれた。

「テリオス様がこの場にいらっしゃると、収拾が着きませんので」

収拾?

ジュークに手を引かれ、後ろを振り返ると。

ざわめいたゲストを前に、壇上から呼びかけるディオチェスター王子の後ろ姿が見えた。

逆光のせいで、顔なんかはハッキリとは見えない。

だけど、太陽の光を浴びて、プラチナ・ブロンドの髪がさらに光輝いていて。

天使みたいだな…。

姿が見えなくなるまで、そんな事を思っていたんだ…。

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