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プリンス×プリンセス

第7章 俺が守るから

「先程先生に診ていただいた際に、今日はこのままお体を休まれた方が…と」

「うん…そうだな」

朝から緊張して震えていた。

それなのにあんな目にあって…

どれだけ怖かった事だろう?

姉上の手に、俺の手を添えた。

細くて、華奢で…ちょっと力を込めたら壊してしまいそうで…

「姉上、お疲れ様。あとは俺に任せて」

俺がこの国に来た意味。

姉上を守るためにここにいるんだから。

姉上の手から離れると、後ろを振り返った。

「シルフィ、頼みがある」

そう言ってシルフィを連れて寝室から出る。

姉上の部屋で俺が提案した話に、シルフィは目を丸くしていた。



そして、その部屋の外で。

ティアナの部屋の扉の前には

「お手並み拝見…ですかね?」

ジュークが佇み、ニタリと笑みをこぼしていた。

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