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恋空予報

第8章 生徒会

二宮side





そのを寝かし付けて、
生徒会のプリントに目を通す。




ペンケースから、シャーペンを
取り出そうとしたらなかった。




……忘れてきた。



ま、いいか。



替えはあるし。



あ…けどあれは、
母さんに買ってもらった
唯一のものだから……



…なくしたら、
なんか申し訳ねぇな…




「んーっ、はぁ…」




ぐいーっと伸びて、
卓上カレンダーに目をやる。




…そろそろ、俺の誕生日。




相葉には言ってないんだよな…。



まあ、その日はそのの定期検診だから
暇じゃないんだけど……




俺はこれでいいんだ、寂しくなんかない
って、自分に言い聞かせた。



俺は、これで幸せだから。



これ以上、望んだら
みんなの幸せが崩れるから。



俺が幸せなんかになったら、
母さんに恨まれるから……。






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